映像作品

なぜ宮﨑駿は「生命にたいする侮辱」と言ったか

『NHK スペシャル』の「終わらない人 宮﨑駿」において、ドワンゴの川上量生氏による人工知能によって動く CG についてのプレゼンテイションの後で、宮﨑駿氏がきわめてなにか、生命にたいする侮辱を感じますと述べていた*1のが印象的だった。これについて、…

"The Matrix"

監督:Wachowski 兄弟 主演:Keanu Reeves 楽しめる映画だったがいくつか気になった部分があったので、以下に記す。 たとえ Matrix が虚構時空だとしても、そこに法則が働いている以上、その法則を支配するシステムにアクセスするか、バグを利用するか以外に…

『イノセンス』

監督:押井守 この作品では CG を違和感を覚える程にまで用いることに依り、奇妙な現実感と虚構感が現れている。現実的表現と虚構的表現が入り乱れ、その境界線が曖昧になる。この様な表現は、虚構コンテクスト*1の高いアニメーションという媒体でなければ、…

6/24 『羊たちの沈黙』

監督:ジョナサン・デミ 出演:アンソニー・ホプキンス、ジョディ・フォスター 素晴らしい演技。素晴らしい緊張感。狂気は知性と共に在って、最も恐怖を引き起こす。 関連商品(Amazon.co.jp) DVD

6/12 『時計じかけのオレンジ』

監督:スタンリー・キューブリック 主演:マルコム・マクダウェル 暴力、秩序、政治、世論。これらはどれも美徳にも悪徳にも成りうる。暴力者と為政者の馬鹿らしい茶番。正義の空虚さ。 関連商品(Amazon.co.jp) DVD

押井守監督『機動警察パトレイバー 2』の虚構と現実

執拗なまでの都市の描写。私は都市の象徴的イメージに惹かれる。しかしこれは私が求める都市のイメージなのだろうか。私の求める都市とは、その秩序と無秩序が入り混じった虚構性の中において、辛うじて、しかしある種の強力性を帯びて、現実性が浮かび上が…

『機動警察パトレイバー 劇場版』

監督:押井守 ストーリーの展開は大変良く、観ていて飽きない。コンピューターの暴走の危険性や、警察と企業の体質などに問題提起したメッセージ性も、嫌らしさを感じさせず上手く取り込んでいる。 ただ、作画は個人的にあまり好みではなかった。機械や建造…

『気狂いピエロ』

分かりにくい映画である。しかし、この映画が「映画」である、ということはまぎれもない事実だと思われる。そしてその「映画」は何か異質なものとしての「映画」である。しかしこの映画は美しい。楽しく物悲しく、そして美しい。やはり私はフランス的な美し…

グーグル・トレンドによる、アニメを中心とした各メディアの比較

エロゲーはアニメよりも強し グーグルの新しいサーヴィスを活用した興味深い記事。僕の消費量及び影響力は「漫画≒小説>>アニメ>>>ゲーム」なので、それとは逆に近いこの結果はなかなか興味深い。 ただ、グーグル・トレンドを用いた比較方法に関して、少…

ミクシィ・ピックアップ

5月上旬のミクシィの記事から抜粋(一部改変あり)。 5/2 『きみとぼくの壊れた世界』 西尾維新 新書 この小説には何某かの快感がある。それは主体と構造の快感かもしれない。 はてなダイアリーに書いた「全ての人間は、自分以外の主体になれないという意味…

『HERO』

この記事は、一度間違って消してしまった記事を、もう一度書きなおしたものである。尚、元の記事には書かなかったが、この記事は昨日のABCによる地上波の放送を元に書かれている。 ストーリー*1やアクションに関しては、わざわざ語るべき部分は見当たらなか…