小学校英語必修化は必要ない、しかし義務教育における英語教育は必要である。

私は、英語を小学校から必修にすることに対しては反対だし、上記のリンク先で述べられているように、もっと義務教育においても受けられる教育の選択肢を増やすべきだ、という考えにも、或る程度賛成したい。

しかし、中学でさえ英語はもしかすると選択科目でいいんじゃないかと思う。義務教育ってのは国民に最低限必要な知識を「覚えさせる」ものでもある。政治的には、国語力と、初等数学と、地理・歴史・現代社会、基本的な科学くらいが分かっていれば十分だろう。という意見には賛同しかねる。なぜならば、自国語だけしか理解できないということは、もしも自国の政府が何らかの情報操作を行った際、外部の情報によってそのことに気づく為の術が大幅に減ってしまう、と云うことを意味するからだ。日本のように、他に同じ母語を使う国がないばあいは、特にその危険性は高い。

嘗て南アにおいて、政府が黒人の教育を全てアフリカーンス語によって行うとしたのも、英語による外部の情報を黒人に与えないが為、という意図があったと考えられる*1

上記の主張は、あくまでも中学における英語を必修から選択に変えても良いかもしれない、という程度のものであるし、現在の日本は一応民主主義国家であるのだから、この例は大袈裟かもしれない。しかし、やはり義務教育の重大な目的の一つとして、国民に政治的なリテラシーを与えるということを挙げるのであれば、中学校における英語などの外国語教育は必要であると思われる。

*1:この辺り詳しくないので、確証は持てないが。