『不思議の国のアリス』―― 良訳

不思議の国のアリス (新潮文庫)

独特のリズムを持った口語調の訳が、初めは若干違和感があるものの、読み出すと大変心地よい。「お話」としての原作を生かした素晴らしい訳である。以下冒頭の第三段落の一部を示す。

それだけなら、べつにどうってことないやね。またそのウサギが、「たいへんだ、たいへんだ、遅刻しそうだ!」ってつぶやくのがきこえたって、アリスは別にふしぎだとも思わなかった(あとから思いかえせば、これでおどろかない方がどうかしてると思ったものだけれど、そのときはまったくあたりまえのことみたいな気がしてね)。

関連ウェブサイト

mixi 2006年11月4日

検索用単語

ルイス・キャロル