短歌9首

本日の自室滞在1時間ここにはだれも来ぬと知るから

一度は不幸になってもこのおれが救ってやる とは云えないよなあ

われいつも嵐の朝に生まれ出ずなんら特徴のない嵐の

わが側にだれも居ないせめてもの近くの部屋のピアノの音色

わが母の面影をもつ少女泣くそれは孤独の夜の夢です

空の色ますます深くなったのはわがうちにカメラうめこまれてから

かれらには呪いの台詞つぶやかぬそう決めれどもなににすがれば?

老いらくの恋の物語を好むわが恋はいまだ一度もみのらず

ブック・カバー栞は2本あらまほし印多い本を読むには