短歌8首

詩人うたびとは息するようにうたを詠む肺の奥までいじくりながら*1

辛口のジンジャエール空き瓶の中に無意味な涙を溜める

友がみなぼくより偉く見える日よマクドコーヒーおかわり自由

近くにも遠くにもない逃れえぬ確信を今齎す女

深き夜にクリップ・ライトで本を読むかの女はどこへ泳ぎだしてる

唐突に差し挟まれる気の迷い過去と未来の間にいない

見た夢の中身が思い出せぬこと程度で脅かされてしまい*2

眠れない夜にいろいろ考える過去はほんとの過去ではなくて*3