短歌 12 首

だれとなくキスしたくなる午前 2 時 煙草だけしか相手はいない

おれでないだれかを愛すあの人に見てほしくないこの流れ星

かつてあに道を記ししひとの書く言葉はいまだ遠いと知った

あの人はぼくとキッスをしてたはずなのに雲雀*1に奪われていた

故しれぬ欠落感がぼくをして寝かせてくれぬ 本でも読もう

赤色の雲雀の群にただひとり混じる駱駝*2にこっそりキスを

人の目を憚るように外に出て 我慢出来ない! 雲雀にキスを

若きわれこうべ下げるはただ強き日差しの故 と云う 15 日

わが国の戦争よりも宇宙そらの果ての戦争思う者の集いて

流星を見た と少女の便りあり 願いしことを尋ねるべきか

少女もうきみに惑わされはしない きみの無邪気をただ楽しもう

ぼくは救いを求めるとき日本のパンクとレクイエムを交互に聴く

*1:Lark Classic Mild

*2:Camel Menthol