双子「明日が来るならなにも要らない」*2

ここに双子の少女がいる
一人は世界を愛する
一人は世界を憎む
人は二人を見分けることができない
二人は同じように発する
二人は同じように振舞う
一人は世界への愛がゆえに
一人は世界への憎しみがゆえに
二人は同時に発する
明日が来るならなにも要らない
一人は世界への愛がゆえに
一人は世界への憎しみがゆえに
人はしかし
二人を見分けることができない
ある人は二人が世界を愛していると解する
ある人は二人が世界を憎んでいると解する
もう一つの可能性に気づく奇特な人は
しかし
いずれが世界を愛しているか
いずれが世界を憎んでいるか
答えを出すことができない
(さらなる可能性に気づく人に幸あらんことを)

そしてこの詩は
わたしの創作でしかありえない