レヴィナスの思想はぼくの詩に訴えかけてくる。ぼくの詩はぼくの哲学に対して、少なからぬ着想を与えてくれると共に、その厳密性を損なわせもする。そういう意味で、かれの思想はぼくにとって危険を孕んでいる。
しかし哲学を、世界がどのようにあるのか、ということを厳密にとらえるものとしてではなく、私たちの世界に対する関係のありようの限界に挑むものとするならば、かれの方法は、その関係の主体たる私たちのありように密着している、という意味で、全く真っ当なものと言えるかもしれない。
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