2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

短歌6首

あまりにもきみへの恋に臆病で酔わなきゃ夢に見ることすらも 来春に就職 という声聞きて振り返れば懐かしき顔 すぐ帰るからねと言って出て行ってそれから今日で49日で 眠るときすら電子機器らの灯から逃れられぬは貧しき証拠か ああ………もう……………だめだ……そう…

川柳

ナバテアという音なぜか思いだし 「と/いう」という跨りをよく使い

短歌5首

ISO 感度 400i のフィルムなら夢の残滓を撮れるだろうか 倒れたる人形の下に隠された文を忘れて踊りに行った 死の恐怖それは〈私〉のないことというより〈他者〉の顕れぬこと それぞれの命への思い異なるという異なりも人それぞれで 蝉を見て怖がる娘見て嬉…

短歌14首

mixi に足跡ありし女の子足の形を想像しよう もしかして待兼山から離れたら歌が詠めなくなるのだろうか なにかから解放されたい気がするがいったいなにから解放されたい? 意味もなくリロード・ボタンをなん回も押して今宵の夢を恐れる 赤色の携帯電話を好む…

短歌4首

ああ今日もけっきょく独り残されてあられが湿気るだれか呼ぼうか 目指す先魔法のような三日月の独りの星を従えていて 玉のごと豆をどれだけ入れようとつまりはきみを引き立てるため 虫の音は綺麗だけれど馬追はうるさいのです要らないのです

川柳

恋破れ快晴なれど星見えず

短歌5首

この国の六十四年前の elle a été 「事実」以上をいまだ覚えず 罪なしの不自由さから逃れたく神の御業にわれ穴穿ち 立ち止まる生きることの意味分からなくなるだけど死にたくはないんだ たのむからぼくを騙して「すっぴんでもきみならまあいいかなと思って」…

短歌5首

15の日きみと一緒に飲みたいなぼくら自身の魂のため 早朝の部室に眠る人おりて思い出したり流星群と 朝9時の図書館前に並ぶ人本を求めて涼を求めて あの人が院試に受かるという夢を見たのはおれだきっと落ちてる わがそばに居るのは独り子猫のみ麦酒を勧める…

短歌8首

ああわれら大学生は傲慢だ 夜勤の人に共感覚え いま来れる人にアット・ランダムでメールを送る機能が欲しい 吸い殻の山に混じった褐色がおれの弱さを示すと思え きみの住む街と同じ震度だね 独りの朝に揺り起こされて 地震報震源地には知り合いはいませんで…

俳句4句

現実のいく重もなりて茸雲 蝉よりも早く落ちたるわれの恋 蝉どもは思いを遂げて落ちてゆく 涙目で蝉の落ちるを踏みつける

短歌3首

原爆をすら美しいと云えるよな無邪気が人を連れゆくかたは…… なぜだろう今日の Lark はいつもより辛い気がする側に居るのに 7月は大嫌いだと叫んでたわが身を落ちる蝉に重ねて

短歌5首

なぜ原チャとは云うのに原ケッタとは云わぬのだろ と名古屋の友と 古語の「ん」は推量だなと確認す否定で「ん」を用いるわれは この月を見てドット絵を思い出す世代の最後ぼくは位置する もう朝か?マクドからみる街の色灯の明るくて騙してくれる こんなとき…

短歌6首

うぎゃあ!また友人が "@" マーク前 "." のあるアドレスにした…… マクドにてラーク片手にペンギンを ああ明け方のバドが飲みたい 進学か就職かにより30の感慨はたぶん違うんだろな 徹夜明け数時間後に授業行くあがために添い寝する人はなし Mahler の2番を T…

短歌14首

Lévinas の無限責任思い出す「済みません」はあまりに重く この娘なぜそうするのかが分かるから恋の相手にはならぬのだな 部室にてわがそばに寝るきみそれは自室に招くと違わないのじゃ? フラ人が ユニオンは明日にオニオンはスープになる と言っていました…

短歌9首

本日の自室滞在1時間ここにはだれも来ぬと知るから 一度は不幸になってもこのおれが救ってやる とは云えないよなあ われいつも嵐の朝に生まれ出ずなんら特徴のない嵐の わが側にだれも居ないせめてもの近くの部屋のピアノの音色 わが母の面影をもつ少女泣く…