短歌 13 首

あの月の兎はきっとぼくの喫む煙草の煙嫌がりはせん

あの雲はもしかしたらばあの月の兎の煙草の煙なのかも

後ろより聞こえくるのはわが国の言葉ではないそう信じたい

こんな夜自分の性が疎ましくなってくるのだ 歓待を待つ

体温が欲しいだけなの性的なものは要らない これは欺瞞か

手に持った煙草の温度感じても身の温もりの代わりにはならず

人の目を憚るように外に出て 我慢出来ない! 雲雀*1にキスを

偶像が非処女であると知り友は黙って歌を聴きつつ泣いた*2

8 月の某日 37 度越し 首を垂れて歩く人々

少女なぜ高尚ぶるのだい きみの裸の美醜 ぼくは知らない *3

少年よ 夢を信じる少年よ きみの淫夢は世界を染める*4

血に濡れし少年はまだ乙女子の装いをしてわれを欺く*5

戯れに閨に行こうと誘ってはいけない 娘 きみは残酷 *6

*1:Lark Classic Mild

*2:平野綾ファンの紳士/淑女諸氏に捧ぐ

*3:おじょうに捧ぐ

*4:たっちーに捧ぐ

*5:宴氏に捧ぐ

*6:祥に捧ぐ