短歌 13 首

夜立ち上がりて思う なぜか痛いぐらいだ まだ足りないか

あの娘から貰えなかったチョコレート Lark の煙全部喫み込む

ワイシャツを新調したとうこととすら同じ重さで流れた知らせ

あをここに連れて来し人夢にすら現れぬそももとより在らず

古布は古紙と一緒に出す と知る なぜこんなにも袋が重い

木刀の素振り現像液撹拌カクテルシェイクなどの運動

リア充は A 感覚がお好きなの? ファリック・ガールを待ちつつ思う

あの夏に川に溺れて死しおれはいまだに無垢と思う欺瞞よ

あの人が今夜もなる四時投げている 手動かどうか確認をする

真夜中のファスト・フードの帰り際甦る故の知れない恥が

ぼくたちは祝福されているのだ と言いたるきみを想い自涜す

きみとあの間を恥じることはない それを証すために詠む歌

穴を掘り埋まる少女を見つけたら 空を一緒に見上げてみよう