文学部共通概説の H.N. 准教授の講義のレポートで訳したものの転載。
あなたを夏の日で喩えられようか
あなたはもっと美しく もっと穏やかな性 のものだ
激しい風は五月の愛 い芽を揺らし
夏はあまりにも命短い
ときに暑すぎるほど天眼は輝き
その金色の顔を陰らせることも度々に
不確かさに、あるいは自然の変節に剥ぎ取られて
美しいものは皆 いずれ損なわれる
けれどもあなたの永遠 の夏は褪せぬだろう
その有する美が失われることもなく
永遠 の詩編の中に君が息づくときには
死があなたをその影の中で 彷徨わせると息巻くこともないだろう
人の息がある限り、視 が存在する限り
この詩は存在し、あなたを生かしむだろう